デスクワークによる肩こりと頭痛を訴えて来院した29歳女性のケース

デスクワークによる肩こりと頭痛2

長時間パソコンを使用する仕事を続けるうちに、首から肩にかけての疲労感や違和感が取れなくなり、症状が強くなると頭痛も現れるようになった29歳女性の症例です。

※このページは、実際の施術記録をもとに、個人が特定されないよう内容を整理して紹介しています。

来院時のお悩み

症状:首肩の疲れ、頭痛
年齢・性別・職業:
Tさん・29歳・女性・システムエンジニア
経緯:
SEとして毎日パソコンを使い続けてきた。首や肩の疲れが取れず、ひどくなると頭痛がある。

大学卒業後、システムエンジニアとして勤務し、仕事では毎日長時間パソコンを使用していました。

普段から仕事中の姿勢には気をつけ、適度な運動も心がけていましたが、首や肩周辺の疲労感や違和感が取れない状態が続いていました。

症状が強くなると頭痛も現れるようになり、これまで病院でX線検査を受けましたが、特に異常は指摘されなかったとのことでした。また、ストレートネックと言われたことがありました。

腕や手に広がるしびれなどはありませんでした。

初回の状態と検査

初回来院時の自覚症状は、ペインスケール(0=症状なし、10=最も強い症状)で、

  • 首・肩の症状:5~6/10
  • 頭痛:7~8/10

程度でした。

姿勢を確認すると、頭部が前方へ出た姿勢や背中の柔軟性の低下がみられました。

また、首の可動域を確認したところ、特に右を向く動きと右へ倒す動きに制限がありました。

首から肩にかけての筋肉には緊張と圧痛がみられましたが、特定の皮膚領域に沿った放散痛はなく、上肢の腱反射にも明らかな異常はみられませんでした。

首と背中の境目付近(頸胸移行部)の筋肉を確認すると、圧迫によって普段感じている頭痛や眼の奥の痛みに似た症状が再現されました。

これらの検査結果をもとに、首や肩の筋肉だけでなく、頸椎・胸椎などの動きや姿勢を含めてケアしていくことにしました。

施術と経過

1回目

筋肉の緊張が強い部分に対して温熱療法や軟部組織へのアプローチを行い、検査結果をもとに頸椎・胸椎・骨盤など必要と判断した部位にカイロプラクティック・アジャストメントを行いました。

また、首・肩周辺のストレッチとエクササイズを行いました。

2回目(5日後)

首の可動域には改善がみられました。

首・肩の症状は5/10程度で、前回の施術後からこの5日間は頭痛が現れなかったとのことでした。

右を向く動きや右へ首を倒す動作では、まだ痛みが残っていました。

状態を確認しながらカイロプラクティック・アジャストメントを行い、自宅で行えるエクササイズボールを使ったストレッチを指導しました。

3回目(7日後)

仕事の都合で平日の来院が難しく、前回から5日ほど経過すると首・肩の症状が気になってくるとのことでした。

頭痛は両側の頭部に軽く現れることがありましたが、以前のような強い頭痛ではなく、頭痛薬を使用するほどではないとのことでした。

首や背中の状態を確認して施術を行い、背中の動きを改善するためのCat & Cowストレッチを指導しました。

4回目(7日後)

週の後半になると疲労が蓄積してくるものの、以前と比較して首と背中の境目付近の張りが軽減していることを本人も感じていました。

この時点では頭痛はありませんでした。

前回までの状態を踏まえて施術を行い、エクササイズボールやストレッチポールを使ったセルフケアを継続しました。

5回目(7日後)

仕事による疲労感はあるものの、以前のような強い肩こりは感じなくなったとのことでした。

この時点での自覚症状は、

  • 首の痛み:1~2/10
  • 肩こり:2~3/10
  • 頭痛:0/10(しばらく現れていない)

となっていました。

また、長時間パソコンを使用する仕事であることから、モニターやキーボードの位置、クッションの使い方など、デスクワーク時の身体への負担を減らすためのアドバイスを行いました。

姿勢についても再確認し、初回と比較すると猫背には変化がみられていましたが、姿勢や身体の使い方については継続して取り組んでいくこととしました。

症状の経過をみながら、次回は2週間後とし、施術の間隔を徐々に広げていく方針としました。

この症例から考えられること

この方の場合、長時間のパソコン作業による首・肩への負担に加えて、頸椎の可動域、頸胸移行部や胸椎の動き、頭部が前方へ出た姿勢など、複数の要素がみられました。

そのため、肩の筋肉だけを施術するのではなく、首や背中の動きを確認し、必要に応じたカイロプラクティック・アジャストメントや筋肉へのアプローチ、ストレッチ、デスクワーク環境の見直しなどを組み合わせました。

肩こりは、肩周辺の筋肉だけが原因とは限りません。特にデスクワークが長い方では、首・肩甲骨・胸椎の動きや姿勢、作業環境などを含めて確認することが重要です。

肩こりについて詳しくはこちら

その後の経過について

この記事は、当時の施術記録に残っている5回目までの経過をもとに作成しています。

5回目の時点では、初回と比較して首・肩の症状は軽減し、頭痛もしばらく現れていない状態でした。その後については、この記事で確認できる施術記録がないため掲載していません。

症例報告について

この症例は、一人の患者さんの施術経過を紹介したものです。

症状の原因や身体の状態、施術に対する反応には個人差があり、同じような症状の方に同様の経過や結果が得られることを示すものではありません。

強い頭痛、手足のしびれや筋力低下、急激な症状の悪化などがある場合には、カイロプラクティックの施術よりも医療機関での検査・診察が優先される場合があります。

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著者紹介 / 院長プロフィール

Kawae Noriaki, D.C.のアバター Kawae Noriaki, D.C. Doctor of Chiropractic

Cleveland University-Kansas City 2003年卒。Doctor of Chiropractic取得。カリフォルニア州開業免許および同州X線技師免許を取得後、アメリカ現地にて4年間の臨床経験を積む。2006年の日本帰国後は、大川カイロプラクティック専門学校にて講師を務め、後進の育成にも尽力。2008年、さいたま市浦和区に「KAWAEカイロプラクティック」を開業。
20年以上の豊富な臨床経験と、国際基準の専門知識(Doctor of Chiropractic)をもとに、お子様からご年配の方、妊娠中や産後の赤ちゃん連れの方の慢性的な腰痛や肩こり、自律神経の不調まで幅広く対応しています。

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