クライミングジムに週2回ほど通っている、28歳女性の症例です。強い痛みがあって来院したわけではなく、クライミングをしているときに「右腕をもう少し高く伸ばしたい」「脚をもっと楽に上げてホールドを取りたい」と感じることがあり、身体の動きを確認してほしいとのことで来院。
来院時のお悩み

症例概要
- 主な訴え
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慢性的な肩こりと腰痛・右肩を挙げにくい
- 年齢・性別
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28歳・女性
- 職業
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会社員
- スポーツ
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クライミング(ボルダリング)
- 主なご相談
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クライミングで右腕をもっと高く伸ばしたい/脚をもう少し楽に上げたい
- 来院の目的
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身体の動かしにくさを確認し、腕や脚を使いやすくしたい
趣味でクライミングを続けるなかで、難しい課題に挑戦する機会が増えるにつれ、筋力だけでなく、身体をどう使うかを意識するようになっていたそうです。
特に、遠くのホールドに手を伸ばす場面や、足を高い位置へ運ぶ場面では、身体の動かしやすさによって登りやすさが大きく変わることを実感していました。
そこで、今の身体に動きにくくなっている部分がないかを確認し、クライミング時の身体の使い方を見直すきっかけにしたいと考え、当院にご来院くださいました。
初回来院時の状態
初回の来院時、日常生活に支障が出るような強い痛みはありませんでした。ご本人が特に気にされていたのは、クライミングでホールドを取りにいくときの腕の伸ばしにくさと、足を高い位置へ運ぶときの動かしにくさでした。
実際に腕を頭上へ上げる動作を左右で比べてみたところ、右側は左側と比べて可動域が小さかったです。あわせて脚を高く上げる動作も確認し、股関節だけでなく腰や骨盤まわりを含めて、身体がどのように動いているかを評価していきました。
クライミングでは、肩や股関節だけを単独で動かすのではなく、肩甲骨や背中、腰・骨盤なども含めた身体全体の動きが関係してきます。
そこで、気になっていた腕と脚だけに着目するのではなく、首・肩・肩甲骨まわり、背中、腰・骨盤・股関節なども含めて、身体全体の動きや左右差を確認することにしました。
検査で確認したこと
クライミングで気になっていた腕や脚の動かしにくさについて、実際の動作を確認するとともに、首・肩・肩甲骨、腰・骨盤・股関節など身体全体の状態を確認しました。
腕を上げる動作
両腕を頭上へ上げる動作を左右で比べたところ、左側と比べて右腕を上げたときに動かしにくさがみられました。
肩関節だけでなく、腕を上げる際に関係する肩甲骨や背中(胸椎)の動きについてもあわせて確認しました。
首・肩甲骨周辺の状態
首を左右へ向ける動作では左右差がみられ、動かしにくい方向が確認されました。
また、右の肩甲骨周辺には筋肉の緊張がみられました。腕を高い位置へ伸ばす際には肩だけでなく、肩甲骨や胸椎の動きも関係するため、これらを含めて評価しました。
股関節と脚の動き
脚を高い位置へ上げる動作を確認すると、ご本人が感じていた通り動かしにくさがみられました。
太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリングス)の柔軟性にも低下がみられたため、股関節の動きとあわせて確認しました。
腰・骨盤周辺の状態
腰(腰椎)や骨盤まわりについても、姿勢や関節の動きを確認しました。
左右を比べると動きに差がみられる部分もありましたが、これを単純に「骨盤が歪んでいる」「脚の長さが違う」と判断するのではなく、腰・骨盤・股関節が動作のなかでどのように動いているかを確認しました。
身体全体の動き
検査では、右腕や脚だけを個別にみるのではなく、腕を上げる際の肩甲骨や胸椎の動き、脚を上げる際の腰・骨盤・股関節の動きなど、それぞれの部位がどのように連動しているかを確認しました。
これらの検査結果をもとに、動きが低下している関節や緊張している筋肉など、その時点で確認できた身体の状態に対して施術を行うことにしました。
KAWAEカイロプラクティックで行った施術
検査で確認した腕の上げやすさの左右差、首や肩甲骨まわりの状態、股関節や腰・骨盤まわりの動きなどをもとに施術を行いました。
クライミングの動作そのものを変えることを目的とするのではなく、動きが低下している関節や緊張している筋肉など、検査で確認できた部分に対して施術を進めていきました。
頸椎・胸椎へのアプローチ
首の動きに左右差がみられたことや、腕を頭上へ上げる動作では肩甲骨や胸椎の動きも関係することから、頸椎・胸椎の状態を確認しました。
関節の動きが低下している部分には、その状態に合わせてカイロプラクティック・アジャストメントを行いました。
肩・肩甲骨周辺へのアプローチ
右腕を上げる動作で動かしにくさがみられ、右の肩甲骨まわりには筋肉の緊張も確認されていました。
そこで、肩甲骨まわりの筋肉や軟部組織に対して施術を行い、施術前後で腕を上げたときの動きを確認しました。
肩関節だけに着目せず、肩甲骨や胸椎を含めた上半身の動きをみながら施術を進めました。
腰・骨盤・股関節周辺へのアプローチ
脚を高い位置へ上げる動作については、股関節だけでなく、腰椎や骨盤まわりの動きも確認しながら施術を行いました。
動きが低下している腰椎や骨盤まわりの関節にはカイロプラクティック・アジャストメントを行い、股関節まわりについてもあわせて状態を確認しました。
ハムストリングスなど下肢の筋肉へのアプローチ
検査では、太ももの後ろ側にあるハムストリングスの柔軟性低下もみられました。
そのため、股関節や骨盤まわりの施術とあわせて、ハムストリングスなど下肢の筋肉や軟部組織にもアプローチしました。
施術後には、再び腕を上げる動作や脚を高く上げる動作を行っていただき、施術前と比べて動かしやすさに変化があるかを確認しながら、その後の施術内容を調整していきました。
施術後の経過
施術後は、来院時にご本人が気にされていた「右腕を高く伸ばす動作」と「脚を高い位置へ上げる動作」を再度行っていただき、施術前との違いを確認しました。
腕を上げる動作
頸椎・胸椎や肩甲骨まわりへの施術後、右腕を頭上へ上げる動作を再度確認しました。
ご本人からは、施術前と比べて右腕を上げやすくなったとの感想があり、実際の動作でも、来院時にみられた左右差に変化がみられました。
その後も首・肩・肩甲骨まわりの状態を確認しながら、動きが低下している部分や筋肉の緊張に対して施術を続けました。
脚を上げる動作
腰・骨盤・股関節まわりへの施術後には、クライミングで足をホールドへ運ぶ動きを想定して、脚を高く上げる動作についても再確認しました。
施術前と比べて動かしやすさに変化がみられ、ご本人からも脚を上げやすく感じるとの感想がありました。
ハムストリングスなど下肢の柔軟性についてもあわせて確認しながら、必要な部位への施術を継続しました。
その後の経過
来院時には強い痛みがあったわけではなかったため、痛みの程度を指標とするのではなく、ご本人がクライミングで気にされていた腕や脚の動かしやすさを確認しながら経過をみていきました。
施術のたびに身体の状態と動作を確認し、必要に応じて頸椎・胸椎、肩甲骨まわり、腰・骨盤・股関節まわりなどへ施術を行いました。
この症例では施術前後で動かしやすさに変化がみられましたが、それだけでクライミングの技術や競技パフォーマンスそのものが向上したと判断することはできません。身体の動かしやすさだけでなく、筋力や持久力、柔軟性、クライミングの技術など、さまざまな要素が実際のパフォーマンスに関係してきます。
※この症例は、当時の施術記録をもとに一個人の経過を紹介したものです。同様の身体の動かしにくさに対する施術効果を保証するものではありません。
この症例から考えられること
この方は強い痛みがあって来院されたわけではなく、クライミングで「右腕をもう少し高く伸ばしたい」「脚をもう少し楽に上げたい」という、身体の動かしにくさを感じていました。
検査では、気にされていた腕や脚だけでなく、首の動きや肩甲骨まわりの筋肉の緊張、胸椎の動き、ハムストリングスの柔軟性、腰・骨盤・股関節まわりの動きなどにも、確認すべき点がみられました。
腕を伸ばす動作は肩だけで行うものではありません
クライミングで遠くのホールドへ腕を伸ばす際には、肩関節の動きだけでなく、肩甲骨や胸椎の動き、体幹の使い方なども関係してきます。
そのため、「腕が伸ばしにくい」と感じていても、肩だけを確認すればよいとは限りません。
今回の症例でも、右腕を上げる動作の左右差だけでなく、首・肩甲骨まわりや胸椎の状態も含めて確認しました。
脚を高く上げる動作も股関節だけの問題とは限りません
高い位置にあるホールドへ足を運ぶ際には、股関節の可動性に加えて、腰・骨盤まわりの動きや太ももまわりの柔軟性なども関係します。
今回の検査ではハムストリングスの柔軟性低下もみられたため、股関節だけでなく腰・骨盤や下肢も含めて身体の状態を確認しました。
「身体が硬い」だけで判断しないことも大切です
クライミングで特定の動作がしにくいと、「身体が硬いからもっとストレッチをすればよい」と考えることもあるかもしれません。
しかし、実際の動作には複数の関節や筋肉が関係しています。そのため、単純な柔軟性だけでなく、どの動作で動かしにくさがあるのか、左右で違いがあるのか、周囲の関節や筋肉がどのような状態なのかを確認することも大切です。
この症例では施術前後で腕や脚の動かしやすさに変化がみられましたが、クライミングのパフォーマンスは身体の可動性だけで決まるものではありません。
筋力や持久力、バランス、クライミングの技術など、さまざまな要素が関係するため、カイロプラクティックによる施術だけで「登れるようになる」「競技能力が向上する」と考えるのではなく、身体の動かしにくさを確認する一つの方法として捉えていただくことが大切です。
クライミングで身体の動かしにくさが気になる方へ
クライミングを続けていると、「片方の腕だけ伸ばしにくい」「足を高いホールドへ上げにくい」「左右で動きやすさが違う」など、痛みはなくても身体の動かしにくさが気になることがあります。
KAWAEカイロプラクティックでは、気になる部分だけを見るのではなく、実際にどのような動作で動かしにくさを感じるのかを確認したうえで、肩・肩甲骨・胸椎、腰・骨盤・股関節など、関連する部位の動きや筋肉の状態を評価しています。
そのうえで、関節の動きが低下している部分へのカイロプラクティック・アジャストメントや、筋肉・軟部組織への施術、必要に応じたストレッチやエクササイズなどを行っています。
「痛みがあるわけではないけれど、クライミングをしていると特定の動作がしにくい」「自分の身体にどんな左右差があるのか確認してみたい」という方も、どうぞご相談ください。
この症例は、お一人の患者さんの施術経過をご紹介したものです。症状の原因や身体の状態、施術への反応には個人差があり、同じような症状の方が必ず同じ経過をたどる、あるいは同じ結果が得られるというものではありません。
なお、クライミング中の転落や負傷をきっかけに強い痛みが生じた場合、腫れや変形がある場合、腕や脚にしびれ・筋力低下がみられる場合などは、カイロプラクティックの施術を受ける前に、整形外科などの医療機関への受診が必要になることがあります。

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