更新日: 2026/09/30
「歩いていると足がしびれてきて、少し休まないと進めない……。このまま歩けなくなってしまうのかな」
——そんな不安を抱えて、ご相談にいらっしゃる方は少なくありません。
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は、腰の骨(腰椎)の中にある「脊柱管(背骨の中にある神経の通り道)」やそのまわりのスペースが狭くなり、神経根(脚へ枝分かれしていく神経の根もと)や馬尾神経(腰のあたりで束になっている神経)に影響することで、お尻や脚の痛み・しびれ、歩きにくさ、脚の力が入りにくい感じなどが現れる状態です。日本整形外科学会では、立ったり歩いたりすると症状が強くなり、前かがみになったり腰かけたりすると楽になる「間欠跛行(かんけつはこう)」が、代表的な症状とされています。
「腰」の病気という名前がついていますが、強い腰痛があるとは限らないんです。むしろ、お尻や太もも、ふくらはぎの痛み・しびれや、「長く歩けない」といったことの方が気になる方も少なくありません。
また、MRIなどで脊柱管の狭さが確認されても、画像だけで症状の有無や程度が決まるわけではありません。脊柱管が狭くても、症状のない方もいらっしゃいます。そのため、症状の経過、歩いているときの変化、筋力・感覚の状態などを、画像の所見とあわせて考えることが大切です。
KAWAEカイロプラクティックでは、腰部脊柱管狭窄症そのものを「矯正して治す」「狭くなった脊柱管を広げる」と考えるのではなく、医療機関での診断内容や現在の症状を確認したうえで、カイロプラクティックの施術が合っているかどうかを見極めるようにしています。
また、脚の筋力低下が進んでいる場合や、排尿・排便の変化、会陰部周辺の感覚異常などがみられる場合には、カイロプラクティックによる施術よりも医療機関での評価を優先します。日本整形外科学会も、進行例では下肢の筋力低下や排尿に関する症状が現れることがあると説明しています。
このような症状でお困りではありませんか?
腰部脊柱管狭窄症では、腰そのものの痛みよりも、立っているときや歩いているときに出てくるお尻や脚の痛み・しびれが、つらさの中心になることがあります。とくに、歩いては休み、また歩いては休む「間欠跛行」は、代表的な症状のひとつです。Joa
こんなお悩みはありませんか?
- しばらく立っていると、お尻や脚が痛くなる
- 前かがみになると、脚の痛みやしびれが楽になる
- 買い物カートなどにつかまって歩くと、比較的楽に感じる
- 自転車では、歩くときより移動しやすい
- 腰痛よりも、お尻・太もも・ふくらはぎの症状の方が気になる
- 歩いていると脚がしびれたり重くなったりして、途中で休みたくなる
- 少し座ったり休んだりすると、また歩けるようになる
- 以前より、続けて歩ける距離が短くなってきた
- 脚に力が入りにくい、歩きにくいと感じる
- 医療機関で「脊柱管が狭くなっている」と言われた
腰部脊柱管狭窄症では、背すじを伸ばして立ったり歩いたりすると脚の痛みやしびれが強くなり、座ったり前かがみになったりすると和らぐことがあります。また、腰痛がそれほど強くない方もいらっしゃいます。
ただ、「歩くと脚が痛い」「休むと楽になる」という症状だけで、腰部脊柱管狭窄症だと決めることはできません。腰椎変性すべり症(ようついへんせいすべりしょう:腰の骨が前にずれてくる状態)でも似た症状がみられますし、脚のしびれや歩いているときの症状には、ほかの原因が関わっていることもあります。
また、脚の筋力低下が進んでいる場合や、排尿に関する変化などを伴う場合には、早めに医療機関で評価を受けることが重要です。
腰部脊柱管狭窄症とはどのような状態でしょうか?
「そもそも、腰の中で何が起きているんだろう」
——お話を伺っていると、そんな疑問をお持ちの方が多いように感じます。
腰部脊柱管狭窄症は、腰椎(腰の骨)の中にある神経の通り道が狭くなっている状態です。
腰椎では、脊柱管の中を馬尾神経などが通り、そこから枝分かれした神経根が脚へ向かっています。加齢などにともなって、椎間板(骨と骨の間のクッション)・椎間関節(背骨どうしをつなぐ小さな関節)・靱帯(じんたい:骨と骨をつなぐ丈夫なすじ)などが変化し、この神経の通り道が狭くなると、お尻や脚の痛み・しびれ、歩きにくさなどが現れることがあります。
脊柱管は神経が通るスペースです
背骨は、椎骨(ついこつ:背骨をつくる一つひとつの骨)が積み重なってできていて、その内側には「脊柱管」と呼ばれる空間があります。
腰椎では、この中を馬尾神経などが通っています。そこから分かれた神経根は、椎間孔(ついかんこう:神経が背骨の外へ出ていく出口)を通って脚へ向かいます。これらの神経は、脚の感覚や筋肉の働きなどに関わっています。
加齢などにともなう変化で狭くなることがあります
腰部脊柱管狭窄症では、椎間板の変性(すり減りや傷み)や膨隆(ぼうりゅう:外へふくらみ出ること)、椎間関節の変化、骨棘(こつきょく:骨のふちにできるとげ状の出っ張り)の形成、靱帯の肥厚(ひこう:厚くなること)などがいくつも重なって、神経の通るスペースが狭くなることがあります。
また、腰椎変性すべり症のように、椎骨の位置関係が変わることで脊柱管が狭くなり、神経の症状が現れる場合もあります。
ですから、「骨が一つずれたから狭窄症になった」というように、単純に説明できるものではないんです。
神経根と馬尾神経では、症状の現れ方が違うことがあります
狭くなっている場所によって、影響を受ける神経が変わり、症状の現れ方も異なってきます。
神経根への影響が強い場合には、片側のお尻や脚に痛み・しびれが出ることがあります。一方、馬尾神経への影響が強い場合には、両脚のしびれや感覚の変化、歩いているときの症状などがみられることがあります。
ただ、実際には症状が重なることも多く、症状の出ている場所だけで、どの神経が影響を受けているかを決めることはできません。
「脊柱管が狭い=必ず症状がある」わけではありません
画像検査で脊柱管の狭さが確認されても、それだけで今の症状のすべてを説明できるとは限りません。
背骨には、年齢を重ねるにつれてさまざまな変化が生じます。変形性脊椎症(背骨の加齢による変形)などでは、画像に変化が写っていても、症状がない方もいらっしゃいます。ですから、画像の所見だけでなく、脚の痛みやしびれ、歩いているときの変化、筋力・感覚の状態などをあわせて考えることが大切です。
腰部脊柱管狭窄症では、なぜ脚に症状が出るのでしょうか?
「腰の病気なのに、どうして脚がしびれるんだろう」
——多くの方が、そんな不思議さを感じていらっしゃいます。
腰部脊柱管狭窄症では、腰椎の中で神経が通るスペースが狭くなることで、馬尾神経や神経根が影響を受け、お尻や脚に痛み・しびれ、重さ、力の入りにくさなどが現れることがあります。日本整形外科学会も、腰の脊柱管が狭くなると、その中を走る神経が圧迫されて、下肢(脚)の痛み・しびれや脱力(力が入りにくくなること)などが起こると説明しています。
腰の神経は、脚の感覚や筋肉の働きに関わっています
腰椎の脊柱管には馬尾神経が通っていて、そこから分かれた神経根が脚へ向かっています。
これらの神経は、お尻や太もも、ふくらはぎ、足などの感覚や筋肉の働きに関わっています。ですから、神経が影響を受けると、腰そのものよりも脚のほうに症状を感じることがあるんです。
症状としては、
- お尻や脚の痛み
- しびれやピリピリした感覚
- 脚の重さやだるさ
- 感覚が鈍い感じ
- 脚に力が入りにくい感じ
などがみられることがあります。
立ったり歩いたりすると、症状が強くなることがあります
腰部脊柱管狭窄症では、姿勢や動きによって症状が変わることが、特徴のひとつです。
立った姿勢や歩いているときは、腰が反る方向になりやすく、もともと狭くなっている神経のまわりのスペースが、さらに狭くなることがあります。そのため、しばらく立っていたり歩いていたりすると、お尻や脚の痛み・しびれなどが強くなる場合があります。
一方で、椅子に座ったり前かがみになったりすると、腰椎が前に曲がる方向になり、神経のまわりのスペースが相対的に広がるため、症状が軽くなることがあります。このような姿勢による症状の変化は、神経性間欠跛行(神経が原因で、歩くと症状が出て休むと楽になる状態)の特徴のひとつです。
「神経が圧迫されている」だけでは、説明しきれない部分もあります
腰部脊柱管狭窄症の脚の症状は、「神経が骨にはさまれている」とだけ考えられるものではありません。
神経根や馬尾神経への機械的な圧迫(物理的に押されること)に加えて、立ったり歩いたりするときの動きによる負担や、神経のまわりの循環(血の巡り)への影響なども、神経性間欠跛行に関わると考えられています。
ですから、止まった状態のMRI画像で狭さの程度を見るだけでは、実際にどのくらい歩けるのか、どんな姿勢で症状が出るのかまでは、分からないことがあります。画像で見える狭さの程度と症状の強さが、必ずしも一致するわけではないことも報告されています。
神経根と馬尾神経では、症状の現れ方が違うことがあります
神経根への影響が中心の場合には、左右どちらか一方のお尻や脚に、痛み・しびれが強く出ることがあります。
一方、脊柱管の中央部で馬尾神経への影響が強い場合には、両脚のしびれや重さ、歩きにくさなど、より広い範囲に症状が現れることがあります。
ただ、実際には両方が重なっていることもあり、痛みやしびれの場所だけで「どの神経が圧迫されている」と決めることはできません。
ですから、腰部脊柱管狭窄症では、症状の場所だけでなく、立ったり歩いたりするときに症状がどう変わるのか、どのくらい歩けるのか、筋力や感覚に変化がないかなどを、あわせて確認することが大切です。
間欠跛行とはどのような症状でしょうか?
「少し歩くと脚が重くなって、立ち止まってしまう。しばらく休むとまた歩けるんだけど……」
——そんなご経験はありませんか?
腰部脊柱管狭窄症でよくみられる症状のひとつが、**間欠跛行(かんけつはこう)**です。
歩き始めはそれほど問題がなくても、しばらく立ったり歩いたりしていると、お尻や太もも、ふくらはぎなどに痛み・しびれ・重だるさが出てきて、歩き続けることが難しくなります。そして、座ったり前かがみになったりして休むと症状が和らぎ、また歩けるようになる。この経過を繰り返すのが特徴です。
日本整形外科学会でも、腰部脊柱管狭窄症の代表的な症状として、この「歩く・休む」を繰り返す間欠跛行が挙げられています。
歩き続けると、脚の症状が強くなることがあります
間欠跛行では、歩いているうちに、
- お尻や脚が痛くなる
- 太ももやふくらはぎがしびれる
- 脚が重く感じる
- 脚に力が入りにくく感じる
- 歩き続けることが難しくなる
といった症状が現れることがあります。
腰痛が同時にあるとは限らず、腰よりも脚の症状や「長く歩けないこと」のほうが大きなお悩みになっている方もいらっしゃいます。
座ったり前かがみになったりすると、楽になることがあります
腰部脊柱管狭窄症による神経性間欠跛行では、単に「休めばよい」というだけでなく、姿勢によって症状が変わることが特徴のひとつです。
立った状態から椅子に座る、少し前かがみになる、しゃがむといった姿勢をとることで、脚の痛みやしびれが和らぐことがあります。そのため、「歩くのはつらいけれど、自転車には比較的乗りやすい」「買い物カートにつかまって前かがみになると歩きやすい」と感じる方もいらっしゃいます。
歩ける距離は、いつも同じとは限りません
「何メートルしか歩けなければ脊柱管狭窄症」といった、決まった基準があるわけではありません。
歩ける距離や時間は人によって異なり、同じ方でも、体調や活動量などによって変わることがあります。腰椎変性すべり症などでも、立ったり歩いたりすると症状が強くなり、休むとまた歩けるという、似た症状がみられます。Joa
ですから、診察や施術の際には、「何分くらい歩くと症状が出るのか」「休むとどのくらいで楽になるのか」「どんな姿勢で楽になるのか」といったことも、大切な手がかりになります。
「歩くと脚が痛い=脊柱管狭窄症」とは限りません
間欠跛行には、腰部脊柱管狭窄症などによる神経性間欠跛行のほか、脚の血流が低下する末梢動脈疾患(まっしょうどうみゃくしっかん:脚の血管が細くなったり詰まったりして、血の巡りが悪くなる病気)などによる血管性間欠跛行があります。
両者は似た症状を起こすことがあり、腰部脊柱管狭窄症と末梢動脈疾患が併存(へいぞん:同時にあること)している場合もあります。このため、「歩くと脚が痛くなり、休むと楽になる」という症状だけで、腰部脊柱管狭窄症とご自身で判断することはできません。腰部脊柱管狭窄症の診療ガイドラインでも、血管性間欠跛行との鑑別(かんべつ:ほかの病気と見分けること)が重要とされています。PubMed Central (PMC)
KAWAEカイロプラクティックでも、歩いているときに脚の症状がある場合には、単に「腰から来ている」と決めつけず、症状の現れ方や医療機関での診断内容などを確認するようにしています。
腰痛がほとんどない場合もあります
「腰はそんなに痛くないのに、脚ばかりつらい。これって本当に腰のせいなの?」
——そんなふうに戸惑われる方は、少なくありません。
腰部脊柱管狭窄症という名前から、「強い腰痛がある病気」と思われることがあります。
けれども実際には、腰の痛みはそれほど強くなく、お尻や脚の痛み・しびれ、歩きにくさのほうが主な症状になっている方もいらっしゃいます。
腰よりも、脚の症状が目立つことがあります
脊柱管の中を通る神経や神経根が影響を受けると、症状は腰だけでなく、お尻や太もも、ふくらはぎ、足などに現れることがあります。
そのため、
- 腰はそれほど痛くない
- 歩くと脚がしびれる
- お尻からふくらはぎにかけて痛む
- 脚が重くなり、長く歩けない
- 座ると脚の症状が楽になる
といったお悩みが中心になることもあります。
「腰が痛くないから、腰から来ている症状ではない」とは限らないんです。
症状の現れ方には、個人差があります
腰部脊柱管狭窄症では、影響を受ける場所や神経によって、症状の出方が異なります。
片側の脚だけに症状が出る方もいれば、両脚にしびれや重さを感じる方もいらっしゃいます。また、痛みよりもしびれが強い場合や、「脚が思うように動かない」「長く立っていられない」といった症状が目立つ場合もあります。
ですから、腰痛の強さだけで状態を判断することはできません。
「歩ける距離」も、大切な手がかりです
腰部脊柱管狭窄症では、痛みの強さだけでなく、どのくらい続けて立っていられるのか、どのくらい歩けるのかも大切です。
たとえば、
- 以前は30分歩けたのに、最近は10分で休みたくなる
- 駅まで歩く途中で、何度か休むようになった
- 買い物中に、立っているのがつらくなった
といった変化は、日常生活にどのくらい影響が出ているかを知る手がかりになります。
KAWAEカイロプラクティックでも、腰痛の有無だけでなく、脚の症状、歩ける時間や距離、立ったときの変化、筋力や感覚の変化などをあわせて確認するようにしています。
腰痛がないからといって、ご自身で判断しないことが大切です
一方で、「歩くと脚が痛い」「脚がしびれる」といった症状が、すべて腰部脊柱管狭窄症によるものとは限りません。
椎間板ヘルニア(椎間板の一部が飛び出して、神経を刺激する状態)などによる神経根症(しんけいこんしょう:神経根が刺激されて、痛みやしびれが出る状態)のほか、股関節の問題や、末梢神経(まっしょうしんけい:脳や脊髄から手足へ伸びている神経)、血管の問題などでも、脚の症状が現れることがあります。
ですから、腰痛があるかどうかだけでなく、症状全体をみて判断することが大切です。
画像で「脊柱管が狭い」と言われても、画像だけで症状は判断できません
「MRIで『脊柱管がかなり狭い』と言われたけれど、これからもっと悪くなるのかな……」
——画像を前にして、そんな不安を感じる方は少なくありません。
腰部脊柱管狭窄症では、MRIやCT(X線を使って体の断面を撮影する検査)などの画像検査で、脊柱管や神経根が通る部分の狭さを確認することがあります。
画像検査は、診断や治療の方針を考えるうえで大切ですが、画像で確認された狭さの程度と、実際の痛み・しびれ・歩きにくさの程度が、必ずしも一致するわけではありません。画像上は狭窄が強く見えても症状が軽い方もいらっしゃいますし、反対に、画像上の変化がそれほど大きくなくても、日常生活に強い支障を感じる方もいらっしゃいます。PubMed Central (PMC)
MRIは、「神経の通り道」を確認するための大切な検査です
MRIでは、
- 脊柱管がどの程度狭くなっているか
- 神経根が通る部分に狭窄があるか
- 椎間板や椎間関節などに、どのような変化があるか
- 神経のまわりに、どのような状態がみられるか
などを確認できます。
ですから、神経性間欠跛行や、脚へ広がる痛み・しびれが続いている場合には、画像検査は大切な情報になります。PubMed
画像上の狭窄があっても、症状がない場合があります
年齢とともに、腰椎にはさまざまな変化が起こります。
MRIで脊柱管の狭さが確認された方の中にも、脚の痛みやしびれ、間欠跛行などをほとんど感じていない方がいらっしゃいます。
ですから、
「MRIで脊柱管が狭いと言われた=その部分が、今の症状をすべて起こしている」
とは限らないんです。
腰部脊柱管狭窄症を考えるときには、画像上の狭窄だけでなく、実際に神経性間欠跛行や神経の症状があるかどうかもあわせて判断することが大切です。
「狭窄が強いほど、症状も強い」とは限りません
画像を見て「かなり狭い」と説明されると、この先さらに悪くなるのではないかと不安になることがあります。
けれども、MRIでみえる狭窄の程度と、
- 痛みやしびれの強さ
- 歩ける距離
- 日常生活への影響
- 身体の機能
との関連は、あまり強くないことが知られています。
ですから、画像の見た目だけで、症状の重さやこれからの経過を決めつけることはできません。
大切なのは、画像と今の症状をあわせて考えることです
一方で、「画像と症状が一致しないことがある」というのは、画像検査に意味がないということではありません。
画像上で、神経が影響を受けている可能性のある部位が確認され、それと、
- 痛み・しびれが出ている場所
- 立ったときや歩いたときの症状の変化
- 筋力や感覚の変化
- 歩ける距離
- 神経学的な所見(しんけいがくてきなしょけん:神経の働きを調べる診察の結果)
などが一致していれば、画像の所見は大切な診断材料になります。
つまり、画像だけを見るのでも、症状だけを見るのでもなく、両方をあわせて考えることが大切です。
KAWAEカイロプラクティックでも、画像だけで施術内容を決めません
医療機関でMRIやCTなどの検査を受けている場合には、その診断内容や画像の所見も、大切な情報として参考にしています。
ただ、「○番の脊柱管が狭いから、そこを矯正する」という考え方はしていません。
今の脚の症状や歩く力、腰・股関節などの動き、筋力や感覚の変化などを確認したうえで、カイロプラクティックによる施術が適している状態かどうかを判断するようにしています。
また、画像所見や症状から医療機関での診療を優先した方がよいと考えられる場合には、無理に施術を行いません。
坐骨神経痛との違いは?
「病院で『坐骨神経痛ですね』と言われたけれど、脊柱管狭窄症とは違うのかな?」
——そんな疑問を、よくお聞きします。
「坐骨神経痛」と「腰部脊柱管狭窄症」は、同じものではありません。
坐骨神経痛は、お尻から脚にかけて現れる痛みやしびれなどの“症状”を表す言葉として使われることが多いのに対して、腰部脊柱管狭窄症は、腰椎の脊柱管や神経根が通る部分が狭くなり、神経の症状を起こしている“状態”を指します。腰部脊柱管狭窄症では、お尻から脚への痛み・しびれが現れるため、ご本人は「坐骨神経痛」と感じることがあります。
坐骨神経痛は、「症状」を表す言葉です
坐骨神経痛(ざこつしんけいつう:お尻から脚へ伸びる太い神経、坐骨神経の通り道に沿って出る痛みやしびれ)では、
- お尻から太ももにかけての痛み
- ふくらはぎや足まで広がる痛み
- 脚のしびれ
- 感覚の変化
などがみられます。
その背景には、腰椎椎間板ヘルニアなどによる神経根への影響のほか、腰部脊柱管狭窄症が関わっている場合もあります。
つまり、「坐骨神経痛」という症状の背景に、腰部脊柱管狭窄症がある場合がある、という関係です。
腰部脊柱管狭窄症では、「立つ・歩くと悪化する」ことが特徴的です
腰部脊柱管狭窄症では、お尻から脚への痛みやしびれに加えて、
- 立ち続けると症状が強くなる
- 歩いているうちに脚がつらくなる
- 座ったり前かがみになったりすると楽になる
- 休むと、また歩けるようになる
といった神経性間欠跛行が、特徴的にみられます。診療ガイドラインでも、立った姿勢や歩行でお尻から脚の症状が強くなり、前かがみや座った姿勢で和らぐことが、腰部脊柱管狭窄症を考えるうえでの大切な手がかりとして挙げられています。PubMed Central
一方、坐骨神経痛という言葉だけでは、このような歩いているときの特徴があるかどうかまでは分かりません。
椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛とは、症状の現れ方が違うことがあります
腰椎椎間板ヘルニアでも、神経根への影響によって、お尻から脚への痛みやしびれが現れることがあります。
腰部脊柱管狭窄症では、とくに中高年以降に、立ったり歩いたりし続けることで症状が強くなり、座ったり前かがみになったりすると和らぐという経過が、手がかりになることがあります。
ただ、症状だけで「ヘルニアなのか、脊柱管狭窄症なのか」をご自身で判断することはできません。画像検査や神経学的所見(神経の働きを調べる診察の結果)なども含めて、判断していく必要があります。
両方の言葉が使われることもあります
医療機関で、
「脊柱管狭窄症による坐骨神経痛」
という説明を受けることもあります。
これは、矛盾しているわけではありません。
腰部脊柱管狭窄症=背景にある状態
坐骨神経痛=そこから現れている脚の症状
という意味で使われている、と考えると分かりやすいと思います。
症状の名前だけで判断しないことが大切です
お尻から脚にかけて痛みやしびれがある場合でも、その背景には、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎変性すべり症など、さまざまな状態が考えられます。腰椎変性すべり症でも脊柱管が狭くなり、立った姿勢や歩行でお尻や脚の症状が現れることがあります。
ですから、**「坐骨神経痛と言われたからこの病気」「歩くと脚が痛むから脊柱管狭窄症」**と決めつけるのではなく、症状の経過、歩いているときの変化、筋力や感覚、画像所見などをあわせて考えることが大切です。
KAWAEカイロプラクティックで行う腰部脊柱管狭窄症の方へのアプローチ
「腰を強く矯正されるのかな。痛くなったら怖いな……」
——そんな心配を抱えたまま、ご相談をためらっている方もいらっしゃるかもしれません。
腰部脊柱管狭窄症では、画像上の狭窄の程度だけでなく、どのくらい歩けるのか、どんな姿勢で脚の症状が変わるのか、筋力や感覚に変化がないかなどを確認することが大切です。
私たちは、「脊柱管狭窄症だから腰を矯正する」と一律に考えるのではなく、医療機関での診断内容や現在の症状を確認したうえで、カイロプラクティックによる施術が適している状態かどうかを判断するようにしています。
また、私たちが行う施術は、狭くなった脊柱管そのものを広げることを目的とするものではありません。今の身体の動きや、日常生活で困っていることを確認し、その方の状態に合わせて対応しています。
症状の経過や医療機関での診断内容を確認します
まず、いつ頃から症状が始まったのか、どんな場面で症状が出るのかをお聞きします。
とくに、
- どのくらい立っていると症状が出るのか
- どのくらい歩くと脚がつらくなるのか
- 座ると症状が軽くなるのか
- 前かがみになると楽になるのか
- お尻・太もも・ふくらはぎ・足のどこに症状があるのか
- 片脚だけなのか、両脚なのか
- 脚に力が入りにくくなっていないか
- 症状が以前より進行していないか
などを確認するようにしています。
MRIやCTなどの画像検査を受けていらっしゃる場合には、医療機関でどのような説明を受けたかもお聞きしています。
歩いたり立ったりしたときの症状の変化を確認します
腰部脊柱管狭窄症では、じっとしているときだけでなく、立ったり歩いたりしたときに症状が変わることがあります。
そのため、無理のない範囲で、
- 立っているときの状態
- 歩き方
- 歩いたときの症状の変化
- 前かがみになったときの変化
- 座ったときの症状
などを確認しています。
「腰をどれだけ動かせるか」だけではなく、実際の日常生活で困っている立ち方や歩き方を確認することを大切にしています。
筋力・感覚などの神経症状も確認します
脚の痛みやしびれがある場合には、必要に応じて筋力や感覚なども確認します。
たとえば、
- 脚に力が入りにくくないか
- 足首や足趾(あしゆび:足の指)を動かしにくくないか
- 左右で感覚に違いがないか
- 神経症状が進行していないか
などです。
痛みやしびれの強さだけでなく、神経の働きに変化がないかを確認することが大切です。
筋力低下が進行している場合などは、カイロプラクティックによる施術よりも医療機関での評価を優先します。
腰だけでなく、股関節などの動きも確認します
歩くときには、腰だけでなく、股関節や骨盤まわり、脚の動きも関わっています。
そのため、必要に応じて、
- 腰椎の動き
- 股関節の動き
- 骨盤まわりの動き
- 脚の動かしやすさ
- 立ち上がりや歩くときの動作
も確認しています。
これは、「脊柱管狭窄症の本当の原因が腰以外にある」と考えているからではありません。狭窄そのものと、今の日常生活で感じている動かしにくさや負担とを分けて考えるために、身体全体の動きを確認しています。
状態に応じて、カイロプラクティック・アジャストメントを行います
身体の状態を確認し、カイロプラクティックによる施術が適していると判断した場合には、必要に応じてアジャストメント(背骨や関節に対して行う、手技による調整)を行います。
施術する部位や方法は、症状の程度や神経症状、身体の動きなどによって異なります。
腰部脊柱管狭窄症だからといって、
「腰椎を強く矯正する」
「ずれた骨を元の位置に戻す」
「狭くなった脊柱管を広げる」
といった施術を行うわけではありません。
立った姿勢や腰を反らすことで症状が強くなる方などでは、症状を引き起こしやすい姿勢や動きを無理に行わないよう配慮しています。
筋肉・軟部組織にも、必要に応じてアプローチします
腰やお尻、股関節まわりに筋肉の緊張や動かしにくさがある場合には、必要に応じて筋肉・軟部組織(なんぶそしき:筋肉や靱帯など、骨以外のやわらかい組織)にもアプローチしています。
ただし、「筋肉をほぐせば神経の圧迫が解除される」という考え方ではありません。
歩いたり日常の動作をしたりしやすくするための要素のひとつとして、身体の状態に合わせて施術を組み合わせています。
日常生活や運動についてもアドバイスします
腰部脊柱管狭窄症では、症状の程度や歩ける力に合わせて、日常生活を調整することも大切です。
必要に応じて、
- 長時間立ち続ける場面での工夫
- 歩くことと休憩のとり方
- 症状を強くしにくい身体の使い方
- 無理のない範囲での運動
- 股関節や脚を動かすエクササイズ
などをお伝えしています。
「痛みを我慢してたくさん歩く」「腰を反らすストレッチを繰り返す」といった一律の方法ではなく、その方の症状や医療機関からの指示を踏まえて調整しています。
医療機関での治療と並行して考えることもあります
すでに整形外科などで腰部脊柱管狭窄症と診断され、薬物療法(お薬による治療)やリハビリテーションなどを受けていらっしゃる場合でも、それらを中断することを前提にはしていません。
医療機関での診断・治療方針を確認しながら、カイロプラクティックによる施術を併用できる状態かどうかを判断しています。
また、症状が進行している場合や、神経症状から医療機関での評価を優先すべきと考えられる場合には、無理に施術を続けることはありません。
腰部脊柱管狭窄症では医療機関での治療が必要になることもあります
「手術と言われたらどうしよう。できれば避けたいけれど……」
——診断を受けた方から、そんなお気持ちをお聞きすることがあります。
腰部脊柱管狭窄症と診断されたからといって、すべての方に手術が必要になるわけではありません。
症状の程度や神経症状、日常生活への影響などによっては、薬物療法、運動療法・リハビリテーション、ブロック注射などの保存的治療(手術以外の治療)を行いながら、経過をみることがあります。一方で、保存的治療を行っても十分な改善が得られない場合や、重い神経症状がみられる場合には、手術が検討されることがあります。
保存的治療で、経過をみる場合があります
症状が比較的軽く、重い神経障害がみられない場合には、医療機関で保存的治療を行いながら経過をみることがあります。
治療の内容は状態によって異なりますが、
- 薬物療法
- 運動療法・リハビリテーション
- 日常生活の指導
- ブロック注射(痛みのある神経のまわりに麻酔薬などを注射して、痛みを抑える治療)など
が選ばれることがあります。整形外科の分野では、保存療法から手術療法まで、症状や病態に応じて治療方法が選ばれています。
「脊柱管が狭い」という画像所見だけで治療方法が決まるのではなく、実際の脚の症状や歩く力、日常生活への影響なども含めて判断されます。
手術が検討される場合もあります
保存的治療を続けても、脚の痛み・しびれや歩きにくさが強く、日常生活への支障が大きい場合には、手術について検討されることがあります。
腰部脊柱管狭窄症の診療ガイドラインでは、保存的治療の効果が十分でない場合や、膀胱・直腸機能障害(排尿・排便の働きの障害)などの重い馬尾神経症状がある場合に、手術が適応(おこなうことが勧められる状態)となることが示されています。
手術をするかどうかは、「MRIで狭く見えるから」という理由だけで決めるものではありません。症状の程度、歩く力、神経症状、日常生活への影響、治療によって期待できる効果やリスクなどを総合的に考えて、医師と相談しながら決めていくことが大切です。
「手術を避けること」そのものを、目標にはしていません
腰部脊柱管狭窄症について、「できれば手術は受けたくない」と考える方も少なくありません。
保存的治療で症状をうまく管理できる場合もありますが、必要な手術まで避けることが、必ずしも望ましいとは限らないんです。
とくに、
- 脚の筋力低下が進んでいる
- 歩行能力が明らかに低下している
- 排尿・排便機能に変化がある
- 会陰部に感覚異常がある
といった神経症状がある場合には、カイロプラクティックなどの保存的なケアを続けることよりも、医療機関での評価を優先する必要があります。日本整形外科学会も、下肢の筋力低下や排尿異常などを伴う腰部疾患では速やかな整形外科受診を勧めています。
医療機関での治療とカイロプラクティックを、対立させて考えていません
私たちは、すでに整形外科などで診断・治療を受けていらっしゃる方に対して、その治療をやめてカイロプラクティックへ切り替えることを前提にはしていません。
医療機関での診断内容や治療方針、現在の神経症状などを確認したうえで、カイロプラクティックによる施術を併用できる状態かどうかを判断するようにしています。
また、症状の進行や神経学的な変化から、医療機関での治療を優先した方がよいと判断した場合には、無理に施術を続けることはありません。
このような場合は、まず医療機関へ
腰部脊柱管狭窄症では、脚の痛みやしびれ、歩きにくさなどが中心になることがありますが、神経症状が進行している場合や、排尿・排便に関する症状がある場合には、カイロプラクティックよりも医療機関での評価を優先する必要があります。
特に、次のような症状がある場合には、早めに整形外科などの医療機関へ相談してください。
- 脚の筋力低下が進んでいる
- 急に脚に力が入りにくくなった
- 歩行できる距離が急速に短くなってきた
- 両脚のしびれや感覚異常が強くなっている
- 会陰部やお尻の内側に感覚の異常がある
- 尿が出にくい、尿が残る感じが強い
- 尿や便をコントロールしにくくなった
- 安静にしていても強い痛みが続き、症状が悪化している
- 発熱を伴う強い腰痛や脚の症状がある
日本整形外科学会でも、腰痛や脚の症状に加えて、下肢の筋力低下や排尿障害などがある場合には、速やかに整形外科を受診することが勧められています。
排尿・排便の変化や会陰部の感覚異常には特に注意が必要です
腰部の神経が強く障害されると、排尿・排便の機能や会陰部の感覚に影響が現れることがあります。
たとえば、
- 尿が出にくくなった
- 排尿しても残っている感じが強い
- 尿や便を漏らしてしまう
- 会陰部の感覚が鈍い、分かりにくい
- 両脚の筋力が急に低下した
といった症状がある場合には、速やかな医学的評価が必要になることがあります。
こうした症状がある状態で、カイロプラクティックやセルフケアを続けながら様子を見ることはおすすめできません。神経障害では、脱力・感覚障害・排尿排便障害などが重要な所見になります。
筋力低下が進んでいる場合も注意が必要です
痛みやしびれだけでなく、
- 足首や足趾を動かしにくい
- 以前より脚に力が入りにくい
- 階段を上りにくくなった
- 歩いていると脚がもつれる
- 立ち上がりや歩行が明らかに難しくなってきた
といった変化がある場合には、神経への影響が進んでいないか確認する必要があります。
特に、症状が徐々に進んでいる、あるいは短期間で悪化している場合には、医療機関での評価を優先します。
「歩けなくなってきた」という変化も重要です
腰部脊柱管狭窄症では、歩ける距離が短くなることがあります。
ただし、
「以前は20〜30分歩けたのに、最近は数分で休まなければならない」
など、歩行能力が明らかに低下している場合には、その変化を軽視しないことが大切です。
痛みの強さだけでなく、歩行できる時間や距離、日常生活への影響がどの程度変化しているかも、治療方針を考えるうえで重要な情報になります。
KAWAEカイロプラクティックでも施術の適否を確認します
私たちは、腰部脊柱管狭窄症と診断されている方についても、
- 症状の経過
- 歩行能力
- 脚の筋力や感覚
- 医療機関での診断・治療内容
- 排尿・排便などの神経症状の有無
を確認するようにしています。
その結果、医療機関での検査や治療を優先した方がよいと判断した場合には、無理にカイロプラクティックの施術を行うことはありません。
腰部脊柱管狭窄症に関連する症状・ページ
腰部脊柱管狭窄症でお悩みの方へ
腰部脊柱管狭窄症では、脚の痛みやしびれ、歩きにくさなどの症状や、日常生活への影響の程度が、一人ひとり異なります。
私たちは、医療機関での診断内容や画像の所見だけで判断するのではなく、今どんな症状があるのか、どのくらい歩けるのか、立ったり歩いたりしたときに症状がどう変わるのか、筋力や感覚に変化がないかなどを確認するようにしています。
そのうえで、カイロプラクティックによる施術が適していると判断した場合には、腰だけでなく股関節や骨盤まわりの動きも確認しながら、その方の状態に合わせて、施術や日常生活でのアドバイスを行っています。
私たちの施術は、狭くなった脊柱管そのものを広げたり、画像上の狭窄を元に戻したりすることを目的とするものではありません。また、すでに整形外科などで治療を受けていらっしゃる場合でも、その治療を中断することを前提にはしていません。
「脊柱管狭窄症と診断されているけれど、カイロプラクティックを受けてもいいのかな」「脚のしびれや歩きにくさについて相談したい」といったときには、ご予約の前にご相談いただくこともできます。
なお、脚の筋力低下が進んでいる場合や、排尿・排便の変化、会陰部の感覚異常などがある場合には、カイロプラクティックよりも医療機関での評価を優先します。
腰部脊柱管狭窄症による脚の症状や歩きにくさでお困りの方は、今の状態を確認したうえで、施術が合っているかどうかも含めて、どうぞお気軽にご相談ください。