実は背骨の後ろ側にある関節から音がします

まず脊椎の関節を見る前に、このよくある関節の構造を御覧ください。
骨と骨の間に隙間があり、その周りが内側の滑膜と外側の関節包で覆われたこの関節は内部が「滑液」という潤滑油のような関節液で満たされています。このタイプの関節は指の関節と同じものであり、この構造を持つ関節を「滑膜関節」といいます。
背骨をつなぎ、クッションとなっている3つの関節

人間の背骨は全部で24個の椎骨でできていて、椎骨と椎骨の間には3つの関節があります。前方の大きな椎体の間には皆さんご存知「椎間板」という軟骨でできた大きなクッションがあります。そして後ろ側には左右に椎間関節があり、ちょうど三脚のような構造で上からの重さを支えています。この後ろ2ヶ所にある椎間関節はその場所から付けられた名前ですが、その構造を見ると椎間関節は滑膜関節になります。指の関節と同じように音が鳴る関節ですね。
背骨から「ポキッ」の音がするのは後ろの椎間関節
背骨は背中にあって自分の目で見ることが出来ませんし、椎間関節自体も指の関節のように見ることが出来ません。だから指の関節を「ポキッ」と鳴らすのは簡単だし分かりやすいのですが、背骨から「ポキッ」とか「ボキッ」と音が鳴った場合、一般の方はどこから音がしたのかよく分からないみたいですね。
自分で首を曲げたり伸ばしたりして「ポキッ」と音がしたり、当院のようなカイロプラクティックで施術中に「ポキッ」の音がした場合、普通はこの椎間関節という指の関節と同じ構造の滑膜関節から音がしています。椎間板から「ポキッ」の音が聞こえることはありません。
「ポキッ」の音は骨が折れているわけではないのでご安心を
というわけでカイロプラクティックの施術中に「ポキッ」の音が聞こえたとしても、それが通常の施術であれば、その音は椎間関節から聞こえる音です。椎間板がどうにかなった訳でもなく、骨が折れたりしている訳でもありませんのでご安心ください。
関節から聞こえるポキポキの音についてもっと詳しく書いた記事がありますので、そちらも参考にしてください。
コメントをどうぞ