妊娠中の運動は腰痛の改善に役立つのか?

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産後の事も考えて、可能であれば出来るだけ運動をしましょう

妊娠中の腰痛にお悩みの方は非常に多いですね。妊娠後期に強い腰痛を感じる妊婦さんの割合は50%を超えるそうで、ひどい場合は歩くのもやっとという状態になります。

資料を漁っていたら参考になりそうな記事を見つけましたので内容を簡単に紹介しておきます。

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スウェーデンのOB/GYN(産婦人科学)専門誌の記事で258人の妊婦さんに対する調査が行われていました。どんな調査かというと、「マタニティスイミングに参加することで腰痛の度合いと産休の長さが減少するかどうか」というものでした。この調査のために258人の妊婦さんが2つのグループに分けられ、片方はマタニティスイミングのクラスに参加、もう一方のグループは「コントロール群」として比較対象にするためマタニティスイミングのクラスには参加しませんでした。

妊娠中どちらのグループも度合いに違いはあれ腰痛を訴え始めました。調査を続けると、マタニティスイミングのクラスに参加していたグループは腰痛の度合いがコントロール群と較べて有意に低かったそうです。産休の長さにも明らかな差があり、マタニティスイミングに参加したグループは平均982日の産休、コントロール群は平均1484日の産休を取ったという事も分かりました。(注:スウェーデンの産休です。)結論としては、妊娠中はお腹に負担のかからないものであれば出来るだけエクササイズをした方が腰痛に悩まされずにすむ!という事ですね。

赤ちゃんの誕生までの約9ヶ月、特に後半は骨盤周りの違和感や腰痛が起こりやすいものです。適度な運動で腰回りの筋肉をほぐしたり、違和感や腰痛がひどくならないように骨盤のゆがみを定期的に調整しておく事を当院ではおすすめします。

参照:Kihlstrand M, Stenman B, Nilsson S, et al. Water gymnastics reduced the intensity of back/low back pain in pregnant women. Acta Obstetrics Et Gynecologica Scandinavia, March 1999: Vol. 78, No. 3, pp180-85.

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