- 2009-05-21 (木) 13:14
- カイロプラクティック | 院内トリビア
これはボウリングボールです。マイボールとして使う訳ではなく、KAWAEカイロプラクティック用に一つ購入しました。では何のためにボウリングボールが当院の床に転がっているのでしょうか?
それはもちろん患者さん達への姿勢教育の為です。カイロプラクティックの施術を受けようとする人の多くは首・肩・腰の痛みやコリを訴えます。そして慢性化した肩こりなどの大きな要因の一つが姿勢の悪さ。ここでは姿勢の悪さと頭の重さとボウリングボールの関係について取り上げてみます。
ボウリングボールの重さ≈頭の重さ
昔、解剖学の教授に質問した事があるのですが、人間の首を第3頸椎で切断して頭髪を全て剃り、血抜きをした後の頭の重さは約5kg、体重の8%程度だそうです。解剖実習室に学期毎に届けられる15~20体の死体はほとんどが高齢者の小柄なものであるため、この程度なのかもしれません。首で切断した頭を手にとると結構軽かった事を覚えています。それに対し若くして肺がんで亡くなった体重100kgの白人男性は解剖の対象としてあまりに重かったため人気が無かったです。この死体の脳を取り出すために電ノコで首を切断して頭を持ったら当院のボウリングボールよりも重いくらいでした。
死体の頭は比較的軽いですが、生体の頭の重さはその人の体重の約13%ほどだといわれています。もちろん頭蓋骨の骨密度や毛髪の量などによって変化しますので、体重60kgの人であれば7~8kgでしょうか。上のボウリングボールは13lbs(パウンド)、約7kgの重さがあります。ボウリング場で使うボールの重さを思い浮かべて欲しいのですが、13lbsのボールは結構重い方です。首・肩のコリを訴えて来院された患者さんとお話をする時、必ずこのボールを手にとってもらいます。そうすることで普段自覚する事が無い頭の重さと首・肩にかかる負担の大きさが実感できるからです。また産前・産後の骨盤矯正を希望される方にもこのボールを手にとってもらい、妊娠中に腰に掛かる負担の大きさを知ってもらうのに役立てております。
普段私達は自分の頭の重さを意識することはあまりありません。慣れてしまっているんですね。特に猫背の人は頭部の重心が首の付け根よりも前方に位置しており、その頭の重さを支えるために首の後ろの筋肉が総動員されています。考えてもみてください。例えばボウリングボールを斜めに持った場合、前腕の筋肉はすぐにピクピクしてくるはずです。ボールは投げてしまえばそれで済みますが、自分の頭をアンパンマンの様にもいで投げることはできません。猫背の人の首の筋肉は慢性的に緊張し続け、本来だったら痛いはずなのにその痛みに脳が慣れてしまった状態になっています。そして普段は痛みを感じていなくても、仕事などで悪い姿勢の疲れが溜まってある一定限度を超えると改めて首や肩の痛み、頭痛などの症状を感じるようになります。猫背の人の首・肩をありのままの状態で触診してみると頭の重さを支えるためにカチカチに緊張しているのが分かるのですが、所謂「良い姿勢」をとってもらうと多くのケースで筋肉の緊張が和らぐのが確認できます。
首・肩のコリや痛みの原因はもちろん様々ですが、大きな要因の一つとして姿勢の悪さがあることを忘れてはいけません。頸椎や上部胸椎の関節をアジャストしても姿勢の悪さが残ってしまえば、再び同じような症状が現れるでしょう。
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