背骨が横に曲がる側弯症による背中の痛みや肩こりを改善

側弯症を改善
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肩こりや肩甲骨の間の詰まり感がひどい10代後半の女性患者さんのケース

APchest

病院で撮影した胸椎X線写真(AP/Lat)を持参していただけたのでコブ角や脊椎の回旋の度合いなどが良く分かりました。左の画像はこの患者さんの状態に非常に良く類似している側弯症のケースです。

骨盤のX線写真はありませんでしたが、触診をしてみると骨盤にもねじれ・傾きがあり、右側仙腸関節の可動域に問題がありそうです。両脚の長さを比べると、右脚が約1.5cm短い状態でした。腰の痛みはそれほどひどくはなく、やはり背中の上と肩周りが一番気になる様子。

側弯症の患者さんの背骨と骨盤へのアジャスト

第1胸椎(T1)と第7胸椎(T7)間に左側が山になるような軽めの側弯があります。このような側弯をまっすぐに直す事は残念ながら出来ませんが、側弯の周囲には必ずこりかたまった筋肉の繊維や動きの悪い関節があり、そこへカイロプラクティック的にアプローチします。X線写真でサブラクセーション(背骨のゆがみ)の傾きやねじれ角は分かっているので、それを正す方向にアジャストし、筋肉の硬結(こり)をトリガーポイントセラピーなどでほぐしてゆきます。もちろん運動療法も大事なのでバランスボールなどを用いて脊柱にできるだけ動きを加えたり、脊柱周りの筋肉をストレッチするやり方を学んでいただきます。脊柱の土台である骨盤にもゆがみがあるので右側の仙腸関節のサブラクセーション(リスティングはPI-IN)をアジャストしました。

当院での側弯症への対処法

こうした一連の施術を1回受けるだけで側弯症からくる肩こり・背中の痛みが全て消えるということはまずありません。しばらく通っていただく必要があります。この患者さんの場合は計12回通っていただいた後、病院で再度検査してもらったところ、コブ角が減少していました。X線写真上のコブ角の変化が小さいものの場合は誤差の可能性もありますが、この患者さんの背中の痛みの度合いは10点満点のペインスケールで、初回来院時の8/10から2-3/10へと減少。運動部に所属しているので、腕や肩の動きが良くなったと喜んでいただけました。側弯はおそらくそこにあり続けるから筋肉や関節の痛みがひどくなる前に定期的に通うようにお勧めし、今ではだいたい月1回のペースで通っていただいています。

姿勢の悪さや骨盤のゆがみからくる側弯症は治せます

先天性、外傷性、麻痺性などの側弯症で、脊椎の形状自体に異常がある場合は手技療法でどうにか出来る物ではありません。それに対して特発性側弯症や機能性側弯症など、脊椎の形状に問題はないけれど、姿勢の悪さや他の部位の痛みを避けるために身体を曲げている事からくる側弯症や、何だか原因がよく分からないけど側弯症がある、というケースについては身体のバランスをカイロプラクティック的に改善することで痛みなどの症状に改善が見込めます。

よくあるのは骨盤のゆがみのせいで骨盤に傾きがあり、そのバランスの悪さを補正するために腰椎が反対側に曲がって側弯症を起こしているケースです。この骨盤のゆがみをカイロプラクティックのアジャストで調整する事ができると、骨盤のゆがみからくる側弯症は徐々に改善してゆきます。

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