尾てい骨周囲の痛みが気になる、産休前の妊婦さん

梨状筋の痛み
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妊婦さんによく見られる症状をカイロプラクティックで改善

症状:腰痛、左のお尻の痛み、座る時に尾てい骨の左側が痛い
年齢・性別・職業:
Bさん 30歳 妊娠6ヶ月 会社員
経緯:
産休前の妊婦さんで、座っていると症状が気になって集中できない。産休に入るまで我慢できないかもしれない。

まとめると:
●妊娠してお腹が大きくなり、腰痛が強くなってきた。
●以前は無かった左殿部と尾てい骨左側の痛みが出てきた。
●産休に入るまで、ひどくならないようにしたい。
●仕事はデスクワーク。
●骨盤の前傾、腰椎の反りが強い。
●骨盤、頸椎、胸椎のゆがみがある。
●一日中PCを使っているため、首肩の筋肉がカチカチ。
●トリガーポイントが首、肩、左殿部にある。
●症状が数回の施術で改善。
●妊娠後期は関節がゆるんで筋肉に負担がかかりやすい事を説明。

この症例についての施術内容

初回来院時の状態:
もう少ししたら産休に入る予定の妊婦さんが来院。デスクワークでパソコンの前に座っていると腰痛、左のお尻の痛み、尾てい骨左側の痛みが気になる。妊娠前は軽い腰痛が時々あったが、今のような症状は無かった。産休に入るまで我慢し続けるのは無理そうなので何とかしたいとの思いで来られたとのこと。

大円筋

カウンセリング・検査:
姿勢をチェックするとお腹のふくらみが目立ち始めて骨盤の前傾と腰椎の弯曲(前弯)が強くなっている。腰を右側屈すると左側のつっぱり感が強い。骨盤周りで特に目立つのが左側の梨状筋のコリ。尾てい骨のすぐ左側の靱帯に圧痛がある。右側は無し。恥骨痛は無し。脚へ拡がるしびれ感・痛みは無し。妊娠の経過は順調で、血圧等も正常。行きつけの産婦人科で定期的に妊婦検診を受けている。仕事は早帰りできるそうだが、パソコンを使いすぎているためか、首・肩の筋肉が両側で固い。僧帽筋と肩甲挙筋のトリガーポイントが目立つ。頸椎全体の可動域はノーマル。脊椎のパルぺーション(触診)でC2、T7、右仙腸関節にゆがみを確認。脚の長さをチェックすると右脚が約0.5~1cm短い。持病は無し。大きいケガも無し。左殿部のトリガーポイントをリリースしながら骨盤のゆがみを取って、左側の筋肉や靱帯にかかっている負担を減らしていきましょうとアドバイスした。

分析:
妊婦さん特有の姿勢になりつつあり、骨盤の前傾と反り腰が目立ってきている。全身の靱帯を柔らかくしてしまうリラキシンというホルモンの分泌が妊娠中に増えてくると筋肉にかかる負担が増えてしまい、元々あるゆがみとの関係で痛みが急に強くなる。したがって、トリガーポイントをリリースすることももちろん大切だが、ゆがみをアジャストして筋肉にかかる負担を減らしていく。梨状筋が原因で座骨神経痛にもなるので妊婦さんでもできるストレッチを教える必要がある。

プラン:
トリガーポイントをリリースし、C2、T7、骨盤の仙腸関節へのカイロプラクティック・アジャストメント。最初は間隔を詰めて来ていただき、症状が落ち着いたら2週間おきに間隔を拡げる。妊婦さんのお腹に負担がかからないボディークッションを使って施術。通勤時などにトコちゃんベルトで骨盤の関節を締めておくことを勧める。

下記のような来院頻度で通っていただきました

1回目(当日): まず背筋や肩甲骨周りの筋肉をほぐしながらトリガーポイントをリリース。頸椎・胸椎のゆがみを軽めにアジャスト。股関節のモビリゼーションで脚のつけ根の筋肉をほぐした。次回は4~5日後に来てもらう。

2回目(7日後):仕事の都合で来られるのは週末のみ。尾てい骨左側の痛みは改善したがやはり夕方になると痛くなってくる。首が良く回る様になったのがすごく良かったとのこ と。前回と同様の施術を繰り返す。今回は時間があったのでデスクワーク中の姿勢について指導。妊婦さん向けの骨盤エクササイズ。

3回目(7日後):模範的な改善をみせてくれました。尾てい骨左側の靱帯を触診で押してみても圧痛は無し。仕事中も痛みが気にならないレベルに。夕方になっても座ったままで大丈夫。妊娠に伴って腰が反ってしまい、腰椎両脇の筋肉が固くて押されると痛いのはある程度仕方が無い事です。

4回目(2週間後):フォローアップ。同様の施術を繰り返し、背骨・骨盤の歪みのクセを無くし ていきます。出産予定日の一ヶ月前まで2-3週間おきに来てもらい、妊娠後期や出産直後にひどい腰痛が起こらない様、身体のメンテナンスを心がけてもらいます。

梨状筋の痛み

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